フレンチ・ブルドッグの歴史

皆さんは、愛犬の犬種の歴史を知っておりますでしょうか。今回はフレンチ・ブルドッグの歴史をご紹介します。愛犬がどのような歴史をたどってきたのか覗いてみましょう。

歴史をさかのぼる

フレンチ・ブルドッグは、ブルドッグの小型版が元になり出来上がった犬種です。即ちフレンチの丸っこい頭は、ブルドッグ譲りということになります。犬というのは長いマズルを持つのが自然の姿ですが、ブルドッグのような丸顔が何が起源になっているのでしょう??フレンチブルドッグ・ファンならここまでこだわりたくなりますよね。

ブルドッグとはいえ、最初からあのようなくしゃっとした顔をしていたわけではありません。初期のブルドッグには、マズルに長さがありました。中世期以前から19世紀初期にかけてブルドッグの原産国イギリスを始めヨーロッパでは牡牛(=ブル)と犬を戦わせるスポーツがさかんでした。そこで活躍した犬たちが、「ブル・ドッグ」と総称して呼ばれていたのです。彼らにはある特徴がありました。獲物を噛んだら離さない強力かつ広い下顎、そして噛み付きながら同時に息を吸うことを可能にした短かめのマズルと上向きの鼻を持っていたということ。

しかし1835年にイギリスで残酷だという理由で闘牛ゲームが法律で禁止されるようになりました。仕事を失ったブル系の犬達はその後ショードッグとしての道を見出します。そのときに、ブル系の激しい気性を和らげるために、そしてもっと可愛らしく平坦な顔をつくるために、当時中国からつれてこられ大流行していたパグの血がくわえました。この時出来上がった犬が、現在のイングリッシュ・ブルドッグにあたります。フレンチ・ブルドッグはブルドッグから派生してできた犬種ですので、彼らのクシャリとした顔も同様にパグのおかげだと結論することができます。

世界で高まる短頭犬種の人気

ここ10年で日本のみならずアメリカ、イギリス、オーストラリアといった欧米諸国で、フレンチブルドッグの大流行が起き始めています。イギリスではフレンチブルドッグの統計登録数が2010年に比べると15倍の上昇!なぜ日本のみならず、世界的に短頭種が人気になっているのでしょうか。

丸顔ゆえにその子供っぽい表情に人々が惹かれたから、と考えられています。小型化と丸顔化が進むと、目は大きくなり、より正面についてきます。すると犬ではなく、より人間のように顔つきにもなってきます。もう一つの理由は、メディア(ソーシャルメディアを含め)によってある好みが前面に押し出されると、それが流行になりやすく、我も我もと皆が同じ行動に出る、同じものを欲しがる現象も貢献しているのかもしれません。

アメリカでの調べでは、フレンチブルドッグ人気は全土というよりニューヨークといった都市部で顕著なのだそうです。このことからも、人々の生活がより都市型に移行し、思考も都市型(流行に影響を受けやすい)になっていることも、関係ありそうです。そして、そもそもフレンチブルドッグは都市でも飼いやすいというのも大きな理由でしょう。

人気上昇を手放しで喜べない理由

短頭犬種の急速な人気と共に、短頭犬種が持つ疾病に関連した福祉についても世界で討議されるようになっています。短いマズルを持つがために、数々の呼吸器に関する困難を持って生まれてきています。人気に任せてむやみにブリーディングを続けて行くのは果たして、倫理的なことなのでしょうか。

犬の細長い頭蓋骨をこのようにほぼ丸型に仕立てたのは、遺伝子の突然変異を利用し、人間が選択的に個体を選び交配を行った結果です。マズルは縮まったものの、中身の部分は比例して小さくならず、犬としてほとんど元の大きさのまま。それで口蓋から咽頭にかけて、全ての器官が所狭しと密集する状態になってしまいました。これが気管への空気の通りを阻害し、まともに酸素を吸うことを困難なものにしています。短頭に原因する呼吸器に関わる疾病をまとめてボアス(BOAS: Brachycephalic Obstructive Airway Syndrome)と呼んでいます。日本語では、短頭種気道閉鎖症候群と表現されています。

ヨーロッパではペタンコ顔ではなく、もう少しマズルの長さを持たせるようなブリーディングをすべきだというムーブメントもあります。ただしフレンチブルドッグを犬種として愛するブリーダーからは反対の意見がでています。さてフレンチブルドッグの将来はどうなるのでしょうか?皆さんもフレンチブルドッグを愛するがゆえに、健康で心地よく犬に生きてもらいたいですよね。となると、少しマズルの長さを許してあげる、という選択もいいのではないかと思うのです。

グループ9 コンパニオンドッグ&トイ・ドッグ

文:藤田りか子

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