オーストラリアン・ラブラドゥードルの歴史

皆さんは、愛犬の犬種の歴史を知っておりますでしょうか。今回はデゥードル、オーストラリアン・ラブラデゥードルの歴史をご紹介します。愛犬がどのような歴史をたどってきたのか覗いてみましょう。

アレルギーフレンドリーな盲導犬として

オーストラリアン・ラブラドゥードゥルの登場は、世界規模でデザイナードッグのブームに火をつけました。80年代に、アレルギーフレンドリーな作業犬(盲導犬)を作ろうとしたウォーリー・コンロン氏は、ラブラドールレトリーバーにプードルをかけあわせ、さらにそのミックスをラブラドゥードゥルと呼んだことで、このミックスは一気に有名になりました。とはいえ、このネーミングはアメリカですでに50年代に存在していたと言われています。氏はその後ブリーディングを続けることはありませんでした。

さまざまな犬種をクロス

そこでラブラドゥードゥルに興味を持った愛好家は、犬種として作り上げていくために繁殖を引き継ぐことにしました。ラブラドール・レトリーバーxプードルのミックスにさらに、アメリカンコッカースパニエル、イングリッシュ・コッカースパニエル、アイリッシュ・ウォータースパニエル、ソフトコーテッド・ウィートン・テリア、カーリーコーテッド・レトリバーなどの血を入れて交配を繰り返し、犬種として確立させました。オーストラリアン・ラブラドゥードゥルクラブが設立され、犬種のスタンダードも作られました。

ところでオーストラリアン・ラブラドゥードゥルとラブラドゥードゥルの違いについてですが、前者はラブラドゥードゥルとしての世代(通常5世代以上)がいくつかある場合の個体であり、純血犬種として犬種クラブに登録されているものです(とはいえブリーダーが勝手にそう呼ぶこともあるので、譲ってもらうときはよく確かめること)。一方ラブラドゥードゥルはF1、あるいはF2世代(異犬種の掛け合わせの最初、あるいは2番目の世代)と一般的には認識されています。

メジャーなケネルクラブではまだ未公認

世界的に人気の犬となりましたが、しかしその人気がゆえに不真面目なブリーディングが多いのも事実であり、必ずしも全てのブリーダーが犬種クラブの課す倫理基準やスタンダードに沿ってブリーディングしているわけではありません。またデザイナードッグのように異犬種を掛け合わせ一世代限りの犬を、オーストラリアン・ラブラドゥードゥドルと呼ぶ人もいます。そんな曖昧さが存在するために、保守的な世界のメジャーなケネルクラブによってはまだ「犬種」としての公認は受けていません。

オーストラリアン・ラブラドゥードゥルに限らず、歴史を通して人はさまざまなタイプの犬(あるいは犬種)をかけあわせ、見かけ(あるいは求める特質)を固定化させ、犬種を生み出してきました。よりよい作業犬を作出するために、異犬種をかけあわせた例といえば、公式記録としては載せられていませんが、ラブラドール・レトリーバーがその一つでしょう。牧羊犬(ボーダーコリーのようなタイプ)をかけあわせ、作業性能を向上させたとも言われています。これはただし作業系のラブラドール・レトリーバーのケースです。絶滅した、あるいは絶滅に近い犬種を復興させようと、その犬種愛好家が、見かけがよく似ていたりオリジナルに近い犬種をかけあわせた、という例もあります。

プードルの血がほとんど!

前述したようにオーストラリアン・ラブラドゥードゥルにはさまざまな犬種の血がはいっているわけですが、遺伝的にはどの犬種の血がどの程度入ったものなのか2020年にはなんとオーストラリアン・ラブラドゥードゥルのゲノム解析による研究が発表されています。その結果ですが、ほとんどがプードルであるということがわかりました。おそらくアレルギーを起こさない犬を作ろうという努力により、よりプードルの血を導入し続けた努力の表れなのかもしれません。

トレンディかつ新しい犬種であるがゆえに、子犬を買うときは十分なリサーチを行なうことをおすすめします。

文:藤田りか子

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