イタリアン・グレーハウンドの歴史

皆さんは、愛犬の犬種の歴史を知っておりますでしょうか。今回はイタリアン・グレーハウンドの歴史をご紹介します。愛犬がどのような歴史をたどってきたのか覗いてみましょう。

その歴史
こわれてしまいそうなデリケートさ、曲線美が醸し出す優雅さ、そして俊足が生むスポーティさ。イタリアン・グレーハウンドはこの3つの要素がステキにブレンドした、とてもユニークな犬種です。

よくウィペットのミニチュア版と解釈している人がいるのですが、いえいえ、イタリアン・グレーハウンドは独自の犬種。その起源は小型の視覚ハウンドとしてすでに紀元前のエジプトに遡ります。視覚ハウンドというのは、狩猟犬の中でも、視覚に頼って獲物を探すタイプの犬種をいいます。視覚にたより、その俊足で獲物を追いかけます。なので、視覚ハウンドと呼ばれる犬たちは、みな流線型の体型と長い脚を有しているのです。視覚ハウンドと対照的に嗅覚ハウンドというのもいます。こちらは獲物を追う際、主に嗅覚に頼るタイプの狩猟犬。ビーグルなどが代表的です。

小型の視覚ハウンドは最初はギリシアに渡ります。その後ローマ人によってギリシア文化と共にイタリアへ。中世期までには地中海沿岸地帯の貴族のお気に入りの愛玩犬、同時にフランスやドイツで貴族の狩猟犬として発達。鷹匠によるウサギ狩りで視覚ハウンドとして使われていました。

1800年末、イギリスにてウィペットが台頭し、レースドッグとして優勢を占めました。と、かわいそうにイタリアン・グレーハウンドは隅に追いやられ、彼らの視覚ハウンドとしての価値は次第に忘れられてゆきます。さらにイギリスではイタリアン・グレーハウンドはもはや視覚ハウンドと見なされずケネルクラブはそのカテゴリー分けにおいて、トイグループに放り込みます。(実は今でもトイグループのままなのですが)

こんな風潮の中で、イタリアン・グレーハウンドのブリーダーは、体をもっと華奢に作り上げ、矮小さを強調し始めました。ついにはチワワをやや大きくした位にまで小型に作り変え、人の助け無しには生きていくことが出来ない程もろい動物にしてしまいました。その後イタリアではドイツに残るよい個体を輸入し健全な犬種の再建を図りました。これらイタリア、ドイツ、そしてオーストリアのブリーダーの貢献によって今日の素晴らしいイタグレがあるといってよいでしょう。

居心地よさをとことん追求
長くて華奢な脚をして、その見かけはまるで生まれたばかりのシカの子。それなのにネコみたいに部屋の隅でぬくぬくと毛布に包まって横になっている。と、次の瞬間には走り出し、おまけにぴょーんと高いところに飛び上がる。イタリアン・グレーハウンドの個性は誰にも譲れません。小さくたってアクティブ、いや、アクロバティック。そして「居心地の良さ」をとことん追求します。イタリアン・グレーハウンドの住む家には各部屋に少なくとも一つはフカフカの毛布の入ったイヌ用のベッドが装備されてなければならない、ともある飼い主さんは話してくれました。

 

視覚ハウンドらしく運動させてあげよう
走るのが職業である視覚ハウンドであるゆえ、イタリアン・グレーハウンドの運動メニューには普通の散歩に加え、フリーに走れる機会も作ってあげるといいでしょう。それもドッグランでサイズ不特定多数のイヌと走らせるのではなく、だいたい同じ大きさのイヌと遊ばせるのが適切です。イタリアン・グレーハウンドは取っ組み合いをしたり前足で引っかいたりと遊びが激することもあります。華奢な脚だから、サイズの大きすぎる犬友達と遊ぶと怪我をするリスクもあるでしょう。

気持ちの良い日には、イタリアン・グレーハウンドを連れてアウトドアに山を長距離ハイキングするのは可能です。被毛が薄いので、寒さがひどい時は服を着せてあげるといいでしょ。しかし、動いている限りは寒さもそれ程問題にはなりません。

飼い主が辛抱強くトレーニングすればオビーディエンス競技で頭角を現すことだってあります。アメリカやヨーロッパではショーチャンピオンのタイトルを持ちながら同時にオビーディエンスで上位に成績を残している犬もたまに見かけることがあります。新しいことはすぐに覚える学習能力の良い犬ですが、訓練の仕方には気をつけましょう。5分〜10分で手短にトレーニングを切り上げること。例えばトレーニング一回につき、呼び戻しを一回するだけで十分でしょう。2回目を続けようとすると、呼べば今度は飼い主の横を通り過ぎて訓練が失敗するリスクもあります。

アクロバティックな運動特性を持つので、アジリティやフライボールに最適な犬種であるというのはいうまでもありませんが、犬が一歳をすぎて体ができあがってから、徐々にトレーニングをいれてあげてください。

グループ10 視覚ハウンド

文:藤田りか子

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