日本の人気犬種、統計にみる推移

筆者がドッグライターとして駆け出しの頃、それはつまり20年以上前の90年代の終わり。家庭犬のブームが起きていた頃です。当時の様子、今でも覚えています。ゴールデンレトリーバーとラブラドール・レトリーバーの人気ですね。同時にフリスビーなるドッグスポーツもアメリカから渡ってきて、盛んに競技会も行われていました。90年代の初めはシベリアン・ハスキーが大人気となりましたが、家庭犬としては決して易しい犬ではなく、多くの犬が保険所などに送られてしまいました。レトリーバー人気は「家庭犬としても飼いやすい大型犬が他にいたんだ!」という庶民による発見の喜びと解釈してもいいでしょう。

というわけで筆者はその頃、よくレトリーバーについて記事を書いていました。1998年の統計をご覧ください。ゴールデンとラブラドールがトップ10の上位に位置しています。ところがしばらくして、ダックスフンドについての記事の依頼がよく入ってくるようになりました。そう、レトリーバーではやはり大きすぎる、住宅事情もあって難しいということになり、2000年の初めあたりから人気犬種といえば小型犬種ばかりで占められることになりました。2004年の統計を参考に。ゴールデンレトリーバーは10位以下に。ラブラドールレトリーバーも9位に落ちています。

小型犬オンリーの火付け役は、おそらくロングヘアーのミニチュアダックスフンドともいえるでしょう。実は昭和の時代にもダックスフンドは日本でたまに見かけたものでした。が、その頃は本犬種にミニチュア・バージョンやさらには長毛種が存在するなんということは我々一般人の間ではほとんど知られていませんでした。ダックスフンドといえば、スタンダードサイズでかつスムースコート。それが典型的なダックスフンドとして誰もが頭に描いていた姿ではないかと思います。そしてチワワの人気が急上昇しはじめたのもこの頃(2004年)です。

1998年の統計と比較するとわかるように、2004年にはプードルがトップ10犬種に参入してきました。これは筆者にとってもまったく予想外でした。プードルといっても4サイズあるのですが、私が子供の頃、プードルといえば顔は完全にシェーブされてお尻にポンポンをつけたいわゆるショークリップの姿でした。そしてサイズもスタンダードしかいないと思っていたものです。

ところが実はトイプードルなるサイズもあり、それが日本に導入されたのです。そしてショークリップではなく、マズルのところを丸くモフモフとカットした日本独自のトリミングスタイルが登場。プードルは可憐な姿を持つ小型犬として一気に人気者となります。そして2008年ではダックスフンド人気をとうとう追い越しました。

ちなみにミニチュア・シュナウザーも昭和の頃ではほとんど一般の日本人に知られていない小型犬種でした。が、トイプードルがじわじわと人気を集め始めた時期ぐらいから家庭犬として広く知られるようなりました。

2004年のトップ10に存在しなかったフレンチブルドッグが2008年には8位に存在していることにも注目。この頃、日本では世界に先駆けてフレンチブルドッグをはじめとする短頭種がブームとなりつつありました。その後まもなく海外の多くの先進国でフレンチブルドッグの大ブームが始まります。

さて、2020年の統計をみると、意外にも2008年のそれとはあまり変わっていないことがわかります。昭和から2010年ぐらいまではブーム犬種の移り変わりが日本では激しかったともいえます。しかし過去10年のトップ10犬種を見ると割合安定してきたと思いませんか?実は日本はヨーロッパに比べると人気犬種のアップ・ダウンが割合多く起こっている国なのですが、一時的な人気犬に惑わされず、自分の住む環境や器量に照らし合わせ、どんな犬種が適切なのかというのを庶民の多くがはっきり把握できるようになってきた表れなのかもしれません。

▼1998年
1位:ダックスフンド(ミニチュア)
2位:シー・ズー
3位:ゴールデン・レトリーバー
4位:ラブラドール・レトリーバー
5位:ヨークシャー・テリア
6位:チワワ
7位:ポメラニアン
8位:マルチーズ
9位:ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
10位:ビーグル

▼2004年(1月~12月)犬種別犬籍登録頭数
1位:ダックスフンド
2位:チワワ
3位:プードル
4位:ヨークシャー・テリア
5位:パピヨン
6位:ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
7位:シー・ズー
8位:ポメラニアン
9位:ラブラドール・レトリーバー
10位:ミニチュア・シュナウザー

▼2008年(1月~12月)犬種別犬籍登録頭数
1位:プードル
2位:チワワ
3位:ダックスフンド
4位:ポメラニアン
5位:ヨークシャー・テリア
6位:パピヨン
7位:シー・ズー
8位:フレンチ・ブルドッグ
9位:柴
10位:ミニチュア・シュナウザー

▼2020年(1月~12月)犬種別犬籍登録頭数
1位:プードル
2位:チワワ
3位:ダックスフンド
4位:ポメラニアン
5位:フレンチ・ブルドッグ
6位:ミニチュア・シュナウザー
7位:ヨークシャー・テリア
8位:柴
9位:シー・ズー
10位:マルチーズ

文:藤田りか子

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MEET UP 2022AW イラスト
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MEET UP 2022 秋冬ではイラストレーターであるcoricci(コリッチ)さんとコラボし、イベントオリジナルイラストを描いていただきました。

出店者(Papillon)
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Papillon MEET UP 2022では、皆さまが1日を通してお楽しみいただけるショッピングエリアをご用意しております。いただいたコメントと共に出店社をご紹介いたしますので事前にチェックしてくださいね。

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